ことわざ
嘘つきは泥棒の始まり
意味
悪いと思わずに嘘をつく人は、やがて泥棒をするのも平気になっていくということ。
類句
嘘は盗人の始まり
嘘と盗みは互いに隣同士
対義
嘘も方便
嘘も重宝
嘘つきは世渡り上手
嘘をつかねば仏になれぬ
補説
嘘をつくと、たいていの場合は罪悪感を感じますね。しかし嘘を繰り返しているうちに徐々に麻痺していき、やがてほかの悪事を働くことに対しても抵抗がなくなっていきます。この「噓つきは泥棒の始まり」は、そうした人間の心理を鋭く突いたことわざです。
嘘をついた身内、特に子どもをたしなめたり、厳しく叱ったりする際によく用いられています。現代でもよく耳にする言葉で、始めは小さい嘘でも、積み重なれば大きな悪事への第一歩となってしまうという事の、深い教訓になっています。
「嘘吐きは泥棒の始まり」「嘘は泥棒の始まり」とされていることもありますが、読みや意味は同じです。
「噓つきは泥棒の始まり」の使い方

えっいいいいやいやいや、オラじゃないニャンよ!?

口の周り、粉だらけじゃん。嘘つきは泥棒の始まりだよ、正直に謝って。

ごめんニャン。すぐ同じの買ってくるから、許してほしいニャン。
「嘘つきは泥棒の始まり」の例文(文学作品などの使用例)
- ・・・紅葉の葉が一枚、頼りなく風に飛ばされながら二人の間を舞い落ちていった。 「…噓つきは泥棒の始まりって」長い沈黙の末、相手はふいにそう言った。「やっぱり、そう思った?」 ・・・加納 朋子(著)『掌の中の小鳥』
- ・・・わたしもよう電話に出て、居留守いわされたりな、「うそはドロボーのはじまり」いうけれど、この人のおかげで、もう大ドロボー・・・田辺 聖子(著)『おセイさんのほろ酔い対談』
- 父の釣竿を勝手に持ち出していないと大嘘をついた僕だが、あっさりとバレてしまい、噓つきは泥棒の始まりだ、とかなりきつく叱られた。
ちょっと猫くん、僕が大事に取っておいた豆大福、食べたでしょう!