ことわざ
牛の角を蜂が刺す
意味
何かをやってもまるで手ごたえがないこと、また、他者の言葉に全く動じないことのたとえ。
類句
鹿の角を蜂が刺す
石地蔵に蜂
釣り鐘を蜂が刺す
蛙の面に水
石に灸
補説
牛の角は非常に固く、蜂に刺されたくらいでは痛くもかゆくもありません。
その様子を、他者から何かを言われたり、何かをされてもまったく気にしていない様子に例えています。
初出は、江戸時代中期に雨滴庵松林の残した浮世草子「風流夢浮橋」にある「あせみづになって祈れども、牛の角を、蚊のせせるほどもげんなし」という一説とされています。現代では蚊ではなく蜂に転じたようですが、刺された時のダメージは、圧倒的に蜂の方が大きいので、牛の角がいかに固いものかが、よりよくわかるようになった気がしますね。
「牛の角を蜂が刺す」の使い方

ちょっと猫くん!昨日片づけたばかりなのに、もうこんなに散らかしてるじゃない!出したものは片付けてよ!

でもオラ、今日は何もしないって決めてるし、こたつから手を伸ばして届くところに、すべてを置いておきたいニャンよ~。

あんなに頑張って片付けたのに、全然きれいに保ってもらえない…。まるで、牛の角を蜂が刺すようだよ…!
「牛の角を蜂が刺す」の例文
- あんなに怒られても同じ悪戯を繰り返す弟を見ていると、牛の角を蜂が刺すということがよくわかる気がする。
- ケンカばかりの関係性を何とかしようとお互いがんばってきたが、牛の角を蜂が刺すでしかなかったので、残念ながら別れることになった。
- 毎回悪役に誘拐されているアニメのキャラクターは、何も学んでいないのだろうか。助けても牛の角を蜂が刺すでしかないので、主人公はもう放っておいたらいいのに。
ウ~ン、いい天気だニャン。こんな日は、何もしないでゴロゴロするに限るニャンね~。