「運は天にあり」とは?使い方と例文でわかりやすく解説

運は天にありの意味・使い方・例文

ことわざ
うんてんにあり

意味
人の運命は、天命によって始めから決められているという考え方。

類句
命は天にあり
運を天に任せる
人事を尽くして天命を待つ
一か八か
乾坤一擲けんこんいってき
運否天賦うんぷてんぷ

補説
人の運命は始めから天命で決まっている、という考え方で、運命を賭けた勝負事や、戦に臨むときの覚悟を表すために使われます。ギャンブル性が高いようにも見えますが、「全力でやりきったから、あとは天に任せよう」というような場面でも使われている言葉です。重々しいシチュエーションで使うことをからかい、「運は天にあり、牡丹餅は棚にあり」などと洒落にアレンジして、笑いをとることもあったということから、比較的なじみのある言葉だった様子がうかがえます。
上杉謙信の居城である春日山城の壁には「運は天にあり。鎧は胸にあり。手柄は足にあり。何時も敵を掌にして合戦すべし。」という壁書が書かれています。

英語
Man proposes, God disposes.(人は企て、神は処置する)

英語の声:音読さん

「運は天にあり」の使い方

猫くん

UFOキャッチャーのぬいぐるみが、取れそうで取れないニャン…これが最後の小銭だニャン…。

ことわざ探検隊

猫くん、まだそのぬいぐるみ取ろうとしてたの?

猫くん

このでっかいぬいぐるみ、枕元に置きたいんだニャン…あと一回でゲットできるかニャン…。

ことわざ探検隊

同じようなぬいぐるみは結構売ってるから、そんな、運は天にあり!みたいな顔をしなくても、手に入るとは思うんだけどなあ…。

「運は天にあり」の例文(文学作品などの使用例)

  • ・・・目覚ましい働きをして戦功を認めてもらう必要があった。 利家は、「運は天にあり、敵を倒すこと間違いない」という信長の下知に従って義元本陣へ突撃し、敵の首を一つ・・・堀 新(著)『奮闘前田利家』
  • ・・・娘の嫁入りはあたかも富籤を買うがごとし。中るも中らざるも運は天に在り。いな、その心次第にて、極楽もあり地獄もあり・・・福沢 諭吉(著)『新女大学』
  • ・・・運は天にあり、一足も引く事有るべからず。只討死をせよ・・・実著者不明『太平記』

北澤篤史サイト運営者
1984年(昭和59年)、大阪府生まれ。言葉への関心が高じ、「ことわざ」「漢字」「四字熟語」をテーマに複数のウェブサイトを立ち上げる。これらのサイトは、小中学校の教材として利用されるほか、単語カードやタイピングゲームなど多様な形で活用されている。ことわざ学会研究フォーラムでは、「備えあれば憂いなし:ことわざを通して意識づける災害時の命を守る知恵」「WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか」などをテーマに研究報告を行う。著書に『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社)、『マンガでわかる すごい!ことわざ図鑑〈試験に出る〉』(講談社)がある。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA