ことわざ
生みの親より育ての親
意味
自分を生んでくれた親よりも、育ててくれた養父母に深い愛情や恩を感じるということ。また、育ての親の方が子供に与える影響が強いということのたとえ。
類句
産みの恩より育ての恩
生んだ子より抱いた子
補説
子どもが生まれ、育っていくまでにはさまざまな過程があり、中には養父母の元で育つ境遇の子どももいます。こうした場合、子どもはどちらに愛着や恩を感じるのか、ということを端的に表しているのが、この「生みの親より育ての親」ということわざです。
大抵の場合、生んでくれたことに対する実親への気持ちとはまた別に、常にそばで苦楽を共にし、大切に育ててくれた人に対しての方が、より恩義や愛着といった気持ちは強まるものです。
また、このことわざは「育ての親からの影響の方がより強い」ことを表すものでもあり、子どもにとっては良くも悪くも、育った環境から身に付けるものは、とても大切であるという意味も持っています。
「生みの親より育ての親」の使い方

みんな、色んな事情があるものだよね~。

その猫、ものすごく生活の豆知識が豊富で、料理も上手なんだニャン。全部おばあちゃんに教わったっていうし、おばあちゃんもすごいニャンね~。

生みの親より育ての親っていうくらいだから、その子は小さいころに、たくさんおばあちゃんから知恵を授かったんだろうねえ。素敵な話だなあ。
「生みの親より育ての親」の例文(文学作品などの使用例)
- ・・・いちいちおぼえていられないのです。猫の世界には「生みの親より育ての親」という諺にあたる「とりあえずその日のごはんをくれる相手を親と思え」という諺が・・・伴田 良輔(著)『猫語練習帳』
- ・・・たしかに建設所には一号機建設の時からの人も多かった。だが私は「生みの親より育ての親だ」と伐採に応じなかった。結局妥協策として、曲がり角の部分だけ、最小限の小枝が・・・千葉 幸(著)『送電線の向こうから』
- ・・・日本の男性がアメリカ人の女性を奪うという例は少ない。ジョニーもそうだ。生みの親より育ての親に感謝すべきで、ジョニーの悲劇の発端は彼を捨てたアメリカ人の父親にある。 そうだ・・・南城 秀夫(著)『リュウキュウ青年のアイビー留学記』
オラの友達に、小さいころはお父さんとお母さんが忙しくて、10歳くらいまでほとんどおばあちゃんに育てられてた、って猫がいるんだニャン。