ことわざ
海の物とも山の物ともつかぬ
意味
相手がどういう素性のものか判断がつかないことのたとえ。
また、この先がどうなるか見当もつかないこと。
類句
海とも山ともつかぬ
補説
ものごとの正体や本質がつかめないこと、または相手の素性が見当もつかない状態であることを、強調するときに用いられることわざです。
ものや人には必ずルーツがあり、出来事にも過程がありますが、そのルーツや過程が全く見えてこないということを、海から来たのか山から来たのかわからない、と例えています。
新しい事業、創設された学校や始まったばかりの恋愛など、幅広い場面で使うことができますが、その先の結果までネガティブなものと断定したり、相手を揶揄するというニュアンスは含みません。あくまで「現段階の推測として、先の予測ができないもの(得体が知れない人)」という意味で使われる言葉なので、誤用に注意しましょう。
「海の物とも山の物ともつかぬ」の使い方

ぼ、僕はそんな、海の物とも山の物ともつかぬものは絶対食べないよ…!

ホヤは海のものだから安心するニャン。ほら、騙されたと思って食べてみるニャン。

今日は、ホヤは海から来たものってことがわかったから、食べてみるのは今度にするよ…!
「海の物とも山の物ともつかぬ」の例文(文学作品などの使用例)
- ・・・当時京には京都所司代、伏見奉行所、二条城在番の幕臣その他があり、会津藩は、まだ海のものとも山のものともつかぬ二十四人を是が非でも必要とするような切迫した状況に置かれては・・・中村 彰彦(著)『松平容保は朝敵にあらず』
- ・・・若手県議三、四人が「とんでもない話だ」と抵抗してくれたそうです。ただ、私は海の物とも山の物ともつかない段階だったので、特に気にはしませんでした。 課員は約六十人で、・・・共同通信社(著)/ 山本 正淑(著)/高知新聞社(著)『高知新聞 2001/8/8朝刊』
- ・・・やってくれたんだ。海のものとも山のものともつかない、まだヒット曲も出していない僕の曲に詞をつけてくれたのだ。一面識・・・加瀬 邦彦(著)『ビートルズのおかげです』
モグモグ、今日は珍しい食材が手に入って、ラッキーだったニャン。隊長は食べないのかニャン?