
ことわざ
梅に鶯
意味
美しく調和し、風情のある取り合わせであることのたとえ。
また、仲のよいもの同士をたとえたもの。
類句
獅子に牡丹
竹に雀
牡丹に唐獅子
紅葉に鹿
牡丹に蝶
松に鶴
猿に絵馬
補説
「梅に鶯」は、春の訪れを象徴する2つの物をセットにし「美しく、取り合わせのよいもの」「仲のいいもの」を表したことわざです。花札の中の一枚としても採用されています。
ウグイスは美しく特徴のある、とても大きな声で鳴くことで知られ、古くから日本人に愛されてきた小さな鳥です。その年初めてウグイスの鳴き声を聞いた日として「初鳴き日」というものが設定されており、地方によって差はあるものの、毎年2月の末~4月の末に鳴き声が観測されています。このことから、ウグイスは春の始まりを告げる鳥として、象徴的な扱いを受けてきました。このウグイスの初鳴き日と梅の花の開花時期がおおよそ同じ時期であることが由来となり、この「梅に鶯」という言葉が生まれたとされています。
しかし、実際のウグイスは警戒心が強く、主に藪で虫をついばんでいる鳥なので、梅に近寄ることは滅多にないようです。時折、ウグイスによく似た色とサイズ感の、かわいらしい鳥が梅の枝に止まっていることがありますが、これは「メジロ」という、果物や花の蜜を好んで食べる別の鳥だそうですよ。
「梅に鶯」の使い方

さっき猫集会で、「目玉焼きには何をかけたら一番おいしいのか」って話をしたんだニャン。

猫集会、本当に何の集まりなのかよくわからないな…。それで、結論は出たの?

しょう油派が一番多かったんだけど、塩コショウ派、ケチャップ派、マヨネーズ派って、みんなバラバラでまとまらなかったニャン。ちなみに、オラはしょう油が一番好きだニャン。

みんな、色々好みあるものね~。しょう油もおいしいけど、僕は昔から、梅に鶯、獅子に牡丹と同じくらい、目玉焼きは固く焼いて塩コショウが最高の組み合わせだと思ってるよ。
「梅に鶯」の例文(文学作品などの使用例)
- ・・・ 「おっと、ユウよ、ウグイスだ。まさしく梅に鶯」 「ちがうんだ、とうちゃん。あれはウグイスじゃなくて、メジロだ」 「だって、・・・遠藤 甲太(著)『父と子の多摩川探検隊』
- ・・・持参の者みな、「春の調」の合奏に移った。〽花鳥の、色音を春のよすがにと、垣穂の梅に鶯の、初音も馴れついつしかに、深き霞のひまもれて、匂う桜の花の色、遠山鳥のしだり尾・・・宮尾 登美子(著)『一弦の琴』
- ・・・一枚は確かに枝に鳥がとまっている図、墨絵で一気に描いた“ 梅に鶯 ”といいたいところだが、雀だか鳩だか、枯木に烏だかてんで解らない。しかし鋭い迫力・・・岡本 太郎(著)『青春ピカソ』
「梅に鶯」の4択クイズ問題

「梅に鶯」の4択クイズ問題ダニ〜。全問正解できれば合格ダニ。
Q1
画像に表示される問題に答えよ。

A1
答えは5秒後に画像に表示されるよ。

「梅に鶯」は、梅の花が咲く枝にウグイスがとまっている光景が非常に絵になることから、「2つのものが調和している」「仲がよくとてもお似合いだ」という意味で使われるダニ。
Q2
「梅に鶯」の由来として正しいものはどれ?
- ウグイスの初鳴き日と梅の花の咲く時期が同じだから
- ウグイスが梅の木に巣を作るから
- ウグイスが梅の実を食べるから
- ウグイスが梅の葉で巣を作るから
A2
①ウグイスの初鳴き日と梅の花の咲く時期が同じだから

その年初めてウグイスの鳴き声を聞いた日と、梅の花の開花時期がだいたい同じ時期であることが由来ダニ。
Q3
「梅に鶯」と同様に、取り合わせが良いことを表す類義語はどれ?
- 水と油(みずとあぶら)
- 犬猿の仲(けんえんのなか)
- 松に鶴(まつにつる)
- 馬の耳に念仏(うまのみみにねんぶつ)
A3
③松に鶴

「松に鶴」は、「梅に鶯」と同様に、取り合わせが良いことを表す類義語ダニ~。
Q4
時折梅の木に止まっている、ウグイスに似た鳥はどれ?
- カラス
- スズメ
- メジロ
- ツバメ
A4
③メジロ

メジロもウグイス色。よく似ているけど、実際梅の花にウグイスはあまり来ないダニ。
Q5
「梅に鶯」ということわざの意味として誤っているものはどれ?
- 美しく調和した取り合わせのこと
- 仲の良いもの同士を表すたとえ
- 互いに正反対で相容れないものを表す
- 風情のある組み合わせを意味する
A5
③互いに正反対で相容れないものを表す

「梅に鶯」は調和のとれた美しい取り合わせを意味していて、仲の良いもののたとえとしても使われるダニ。
「梅に鶯」は、レベル上級のことわざダニ。これを知っていたらことわざの達人ダニ〜。