ことわざ
内弁慶の外味噌
意味
家の中では威張っているが、外では全く意気地がないことのたとえ。
類句
門の前のやせ犬
内弁慶の外地蔵
内広がりの外すぼまり
内弁慶外味噌
補説
家の中ではとても威張っているのに、外に出ると気が小さくなってしまう人のことを指していることわざです。
ここでの「味噌」は、食卓でおなじみのあの調味料のことではなく、時々耳にする「泣き味噌(泣き虫という意味)」のように、相手を嘲笑するニュアンスで使われています。
「味噌」がつく言葉にはこのほかにも、失態で面目を失った時に使われる「味噌がつく」というものや、音痴をののしって言う「味噌が腐る」、役に立たない男性を意味する「味噌男」などがあり、悪いものに例える時によく登場しています。
食卓には欠かせない調味料のひとつですが、なかなか不遇な扱いを受けていますね。
英語
Every cock crows on his own dunghill.(どの雄鶏も、自分の糞の山では鬨をつくる)
英語の声:音読さん
「内弁慶の外味噌」の使い方

あんなにおやつ食べてたら、そりゃ虫歯にもなるよ。仕方ないじゃない。それに、さっきまで、歯医者なんか怖くないニャン!って言ってたのに…。

子どもの悲鳴が待合室まで響いてるニャン…。あんなに悲鳴上げるほど怖いことをされるなら、無理だニャン…帰りたいニャン…。

さっきまであんなに威張ってたのに、とんだ内弁慶の外味噌だなあ。ほら、呼ばれてるよ。ここで待っててあげるから、がんばって行っておいで。
「内弁慶の外味噌」の例文
- 家の中ではそれなりにえらそうな父だが、外に出かけた時などは、まさしく内弁慶の外味噌そのものの姿をしていた。
- 年相応に反抗期の高校生である弟が、最近バイトに出るようになった。内弁慶の外味噌のようなことになっていないか、家族はみんなとても心配している。
- 今まで存分に甘やかされてきたために、社会の厳しさを知らなかった新卒の頃の私は、内弁慶の外味噌のような気分で毎日仕事に通っていた。
ウウ…歯医者さんは怖いニャン…帰りたいニャン…。