ことわざ
鰯の頭をせんより鯛の尾につけ
意味
小さく弱い団体の長となるより、大きくて強い集団で他者と同じに動く方が安全で気楽ということのたとえ。
類句
寄らば大樹の陰
対義
鶏口となるも牛後となるなかれ
鯛の尾より鰯の頭
補説
「鰯の頭」は小さな魚の頭を、「せん」はリーダーになること、「鯛の尾につけ」は大きな魚の後ろをついていくように、ということを表しています。
小規模な集団でリーダーを務めるよりも、大きな集団の一員となるほうが、色々な経験もできるし、安心できて気楽なこともある、と教えてくれています。
しかし対義語には全く逆の「鯛の尾より鰯の頭」というものも存在しており、結局のところ、個人の性格で好きな方を選ぶことが大事ということなのかもしれません。
「鰯の頭をせんより鯛の尾につけ」の使い方

そんな難しい相談されたの?

実家がやってる小さな会社を継ぐ話が出てるらしいんだけど、友達は出世とかより、みんなと協力して忙しくしてるのが好きみたいなんだニャン。

あー、それはなかなかアドバイスしにくいね…。でも、鰯の頭をせんより鯛の尾につけ、が向いてる人は絶対いるからなあ。
「鰯の頭をせんより鯛の尾につけ」の例文
- 鰯の頭をせんより鯛の尾につけ、と思ったのか、父は代替わりと同時に祖父母の反対を押し切って小さな家業を容赦なくたたんで、大きな企業に就職を果たし、今に至るという。
- 鰯の頭をせんより鯛の尾につけともいうが、私はどちらもあまり向かなかったので、細々と在宅の仕事をすることにした。
- 地元でお店をやっていた時はうまくいっていなかった友人も、思い切って都心の飲食店に就職したらうまくいっていて、鰯の頭をせんより鯛の尾につけが向いていたんだなあと思った。
友達から難しい悩み相談を受けて、オラのほうが悩んじゃってるんだニャン。