ことわざ
痛くも痒くもない
意味
まるで影響がなく、何とも思わないこと。
まったく平気であることのたとえ。
類句
蚊の食うほどにも思わぬ
痛痒を感じない
補説
肉体的に感じる「痛み」や「かゆみ」を精神的なものに置き換えた表現で、周囲がどんな状況にあろうと、全く影響していない様子を例えています。
動じずに構えている様子を表したものですが、無関心な態度を意味する時にも用いられることがあります。
「痛くも痒くもない」の使い方

長さが結構バラバラだね…どうしてこんなことに…?

きっと緊張してたんだニャンね~、その人、失敗して泣いちゃったニャン。
まあケガしたわけでもないし、毛はまた伸びるし大丈夫!って帰ってきちゃったニャンよ。

大失敗されちゃったのに、痛くも痒くもないよ、って態度ができるの、猫くんは心が広いなあ…。
長さを揃えるくらいなら僕でもできると思うから、そこに座って。
「痛くも痒くもない」の例文(文学作品などの使用例)
- 人を使って誘拐させることもできるだろうし、被害者の口止め料に十万円を与えるくらい痛くも痒くもないだろう。(でも…でもおかしいよ! 十文字さん、あたしにはすごく紳士的だもの!
甲斐 透(著)『かりん増血記』 - 足の下の畳を平手でていねいに清めた。 砂粒など、落ちていたところで痛くも痒くもない。それでもざらついた感触が体につきまとっている。 うっとうしいこと―。
諸田 玲子(著)『紅の袖』 - ロックは悪魔の化身と考えるはずだ。自分のホールに火をつけたって、おまえは痛くも痒くもないだろう」 マリウスが立ちあがるそぶりを見せたが、シフェールはそれを押しとどめた。
ジャン・クリストフ・グランジェ(著)/ 高岡 真(訳)『狼の帝国』
床屋さんに行ったら、オラの担当さんが今日初めてお客さんについた新人さんで、すっごい失敗されちゃったニャン。