ことわざ
鼬の無き間の貂誇り
意味
怖いものや、自分より優れたものがいないところでだけ威張ることのたとえ。
類句
鳥なき里の蝙蝠
補説
日頃から決して飛びぬけて優れているわけでもない人が、自分より立場の強い人がいないところでだけ自慢話をしたり、威張ったりする様子を表しています。
テンとは、山林に住んでいるイタチ科の小さな動物です。同じイタチ科でも、このテンを捕食するイタチはテンにとって脅威であるため、生まれたことわざです。
このテンの毛皮は、江戸時代の日本で非常に優れた防寒具の素材として重宝されていたそうです。
「鼬の無き間の貂誇り」の使い方

やりたい放題って、何してたんだろう…。

なんだかすごく無敵みたいな気分になって、友達を家に呼んで出前でお寿司とピザを同時にとって、夜通しゲームして、疲れてそのまま居間で寝てたら、朝早く帰ってきちゃったみたいニャンね。

いつも怒られてる奥さんがいないと思って、気が大きくなっちゃったんだね~。聞いてる分にはなんだかかわいいけど、鼬の無き間の貂誇りも程々にしなきゃ。
「鼬の無き間の貂誇り」の例文
- いつも部員に恐れられている部長がインフルエンザで休んだのだが、副部長がいつもの部長以上に威張っていて、まるで鼬の無き間の貂誇りのようだと思った。
- お母さんが留守にしていたことで、鼬の無き間の貂誇りのように振舞っていた友人だが、お母さんより怖いというお姉さんが帰宅して、すっかり小さくなってしまった。
- 鼬の無き間の貂誇りのような生き方をしている人は何かと嫌われがちだが、個人的にはある意味器用ですごいなと思っている。
いつも奥さんの尻に敷かれている友達のタマオが、奥さんと子どもが一泊二日で実家に帰ってる間にやりたい放題して、ものすごく怒られたらしいニャン。