ことわざ
一寸の光陰軽んずべからず
意味
時が経つのはあっという間なので、わずかな時間も無駄にしてはならないということ。
類句
時は金なり
光陰矢の如し
光陰人を待たず
光陰流水の如し
補説
「光陰」とは時間のことを指しており、光は昼間、陰は夜を意味しています。
「一寸」は距離の単位で、現代でいうところの3センチメートル程度ですが、ここでは距離ではなく、「短い間」ということの比喩表現として登場しています。
一般に、中国の思想家である朱熹という人物の『偶成』という詩集にある「少年老い易く学成り難し、一寸の光陰軽んずべからず(若いと思っているとすぐ歳を取るが、学問はなかなか完成できない。わずかな時間も無駄にせず勉強しよう。)」という詩が出典といわれていますが、実際には朱熹の著書にこの詩は載っておらず、説自体が疑問視されています。
英語
Time is money.(時は金なり)
英語の声:音読さん
「一寸の光陰軽んずべからず」の使い方

ほんとにいい天気だねえ~…。洗濯しなきゃいけないけど、こうもいい天気だと、むしろなんにもしたくないや。

洗濯なんかお昼寝から起きてからでいいニャン…隊長はいつも動き回ってるから、ちょっとくらい休むニャン…ムニャムニャ…。

猫くん、寝るのすごい早いな…。
僕っていつも、一寸の光陰軽んずべからず!と思って動いてるけど、たまには時間を無駄にしてもいいよね…寝ちゃおっと…。おやすみなさい…。
「一寸の光陰軽んずべからず」の例文(文学作品などの使用例)
- ・・・昔の明治時代の学生は、「少年老い易く学成り難し。一寸の光陰軽んずべからず」というような文句を、洋燈の笠に書きつけて勉強した・・・萩原 朔太郎(著)『阿帯』
- 若いころ、バンドでデビューしたいと思っていた私は、一寸の光陰軽んずべからずと言わんばかりに必死に活動していたが、結局なんだか面倒になって実家を継ぎ、今は地域の電器屋のおじさんになっている。
- 新しい仕事は覚えることがたくさんあって理解が追い付かず、一寸の光陰軽んずべからずの状態で毎日がんばっているが、周りの先輩たちもいい人で、だらだらとバイトをしていた時よりずっと充実している。
いい天気だニャン~。日差しもぽかぽかだし、こんな日はお昼寝一択だニャンねぇ~。