「一銭を笑う者は一銭に泣く」の意味・使い方・例文(類句)

一銭を笑う者は一銭に泣くの意味・使い方・例文

ことわざ
一銭いっせんわらもの一銭いっせん

意味
わずかな金銭でも、決して粗末にしてはならないことのたとえ。

類句
一円を笑う者は一円に泣く

補説
「一銭」は昔の通貨で、一円より小さい単位のことをいいます。
わずかばかりの金銭でもお金はお金なので、決して粗末にせず、大切にするように、という戒めの言葉です。
実はことわざではなく、大正八年に貯蓄を推奨する公募に応募された標語です。
この公募で第二位に輝いたこの標語は「一銭を笑うものは一銭位に泣け」というものでしたが、流通する通貨が変わっていくにつれて「一円を笑う者は一円に泣く」に変わっていったとされています。

「一銭を笑う者は一銭に泣く」の使い方

助手猫

ウ~ン、めんどくさいしネットで買っちゃおうかニャン…でもニャン~…。

ことわざ探検隊

ずいぶん悩んでるねえ、何か考え事?

助手猫

まくらを新調したいと思って選んでるんだニャン、インターネットだと今日中に届けてくれるんだけどちょっと高くて、安く売ってるお店はちょっと遠いから迷ってるんだニャン。

ことわざ探検隊

一銭を笑う者は一銭に泣くし、安く売ってる方を買おう。遠いなら、自転車貸すよ。

「一銭を笑う者は一銭に泣く」の例文(文学作品などの使用例)

  • ・・・「いやいや、これでも公衆トイレにはいったとき、なくてはならん品物だよ… 一銭を笑う者は一銭に泣く」 おそろしく古いたとえを持ち出したのは、朝日だ。 「わあ、びっくり・・・辻 真先(著)『四国殺人Vルート』
  • 一銭を笑う者は一銭に泣くと思いながら、コツコツと続けてきた500円玉貯金がかなりの額になってきた。
  • 一銭を笑う者は一銭に泣く」をモットーにしているだけに、母は特売品や安くても質のいいものを見つけてくるのがとてもうまい。

北澤篤史サイト運営者
1984年(昭和59年)、大阪府生まれ。言葉への関心が高じ、「ことわざ」「漢字」「四字熟語」をテーマに複数のウェブサイトを立ち上げる。これらのサイトは、小中学校の教材として利用されるほか、単語カードやタイピングゲームなど多様な形で活用されている。ことわざ学会研究フォーラムでは、「備えあれば憂いなし:ことわざを通して意識づける災害時の命を守る知恵」「WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか」などをテーマに研究報告を行う。著書に『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社)、『マンガでわかる すごい!ことわざ図鑑〈試験に出る〉』(講談社)がある。

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