ことわざ
石の上にも三年
意味
はじめはつらくても、3年も辛抱すれば報われることのたとえ。
類句
雨垂れ石を穿つ
継続は力なり
塵も積もれば山となる
愚公山を映す
待てば海路の日和あり
対義
三日坊主
転石苔を生じず
補説
はじめはつらくても、辛抱して努力していれば絶対に報われる、ということを、「冷たい石の上にも辛抱して座っていることで、三年もしたら温まってくる」と例えています。
江戸時代初期には「石の上にも、三年いれば温まる」とされていたようですが、縮んでいって今の形で定着したといわれています。
その結果として「石が温まる」というイメージがなくなっていき、「どんなにつらくても、すぐやめないで三年我慢しろ!」というような、いわゆる根性論として用いられることが多くなってしまったのですが、この解釈は誤りです。
一般に「3」は区切りとして意識されやすい象徴的な数字であることから、「三年」というのも具体的な年数ではなく「長い間がんばってたら、いろいろゆとりが出てくるよ~」という、フワッとした目安を示したものだとされています。
由来は諸説ありますが、80歳で出家し、石の上で3年座禅を組み続けて悟りを開いたという、古代インドのバリシバ尊者という人物が元になったとする説と、9年間誰とも話さず、壁に向かって座禅を組んでいた中国禅宗の開祖、達磨大師が元になったとする説が有力視されています。
「石の上にも三年」の使い方

また負けちゃった!猫くん、ことわざファイター強すぎない!?これは僕、一生勝てないよ!

子どもの頃、お父さんにこのゲームでボコボコにやられてバカにされたのが悔しすぎて、毎日コツコツ特訓してたんだニャン。
そしたらなんかすごい強くなっちゃって、それからお父さんに一回も負けてないニャンね…いい思い出だニャン…。

子どもと格闘ゲームして手加減ナシで勝った上にバカにするって、なんて大人げないんだ…。
そんなお父さんを相手に、石の上にも三年の気持ちでコツコツ頑張って、正々堂々と勝利を掴んだ猫くん、立派だよ…!
「石の上にも三年」の例文(文学作品などの使用例)
- ・・・この年度は、研究上の節目の年であった。「石の上にも三年」と言うが、三年間務めた研究主任をあえて交代した。研究実践の実務を引き継ぐことは・・・椎名 文彦(著)『日々しなやか』
- ・・・ですが、二、三年間陸上で生活してみれば、必ず海がよかったと思うはずです。それから石の上にも三年という諺を思い出してください。男が一度船を志したのですから、少なくとも三年間は頑・・・小山田 正(著)『オイルロード』
- ・・・研究に取り組んでみてはいかがでしょうか。「前歴を活かせ」との言葉もありますが、「石の上にも三年」です。新しいことにチャレンジするのも良いでしょう。ただし、他人と同じことをやっ・・・小梶 高一(著)/ 矢間 治茂(著)『知的財産錬金術とネーミング』
フッフッフ、隊長、またオラの勝ちだニャンね。