「石に布団は着せられず」の意味と使い方と例文(類句)

石に布団は着せられずの意味と使い方と例文

ことわざ
いし布団ふとんせられず

意味
親孝行をしようと思っても、親が死んでいればどうしようもないことのたとえ。

類句
孝行のしたい時分に親はなし
樹静かならんと欲すれども風止まず
風樹ふうじゅたん

補説
「石」は墓石を指しており、墓石に布団を着せても何の意味もないことから、親が死んでから親孝行をしたいと思っても手遅れである、ということをあらわしていることわざです。
親の死後に、自らが子供をもって初めて親のありがたみがわかった、という意味も含んでおり、類句にもある「孝行のしたい時分に親はなし」と続けて読まれることもあります。

「石に布団は着せられず」の使い方

助手猫

ひい、ふう、みい…よし、ちょっとずつお金がたまってきたニャンね。

ことわざ探検隊

猫くん、貯金してるの?えらいじゃない。

助手猫

もうすぐオラのお母さんの誕生日だから、欲しがってたバッグを買ってあげたいんだニャン。

ことわざ探検隊

なんていい話…!石に布団は着せられずっていうし、孝行しておこう。
僕も、たまにはお母さんに連絡してみようかな。

「石に布団は着せられず」の例文(文学作品などの使用例)

  • 石に布団は着せられずというが、末期がんだった父に花嫁姿を見せることができたので、少しでも親孝行ができたと思いたい。
  • 石に布団は着せられずだし、兄と協力して、両親が元気なうちに海外旅行の資金を出すことにした。
  • 歳をとった親が年々わがままになっていくが、石に布団は着せられずなので、付き合ってあげようと思う。

北澤篤史サイト運営者
1984年(昭和59年)、大阪府生まれ。言葉への関心が高じ、「ことわざ」「漢字」「四字熟語」をテーマに複数のウェブサイトを立ち上げる。これらのサイトは、小中学校の教材として利用されるほか、単語カードやタイピングゲームなど多様な形で活用されている。ことわざ学会研究フォーラムでは、「備えあれば憂いなし:ことわざを通して意識づける災害時の命を守る知恵」「WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか」などをテーマに研究報告を行う。著書に『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社)、『マンガでわかる すごい!ことわざ図鑑〈試験に出る〉』(講談社)がある。

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