「石橋を叩いて渡る」の意味と使い方と例文（類句・対義・英語）

ことわざ
石橋いしばしを叩たたいて渡わたる

意味
用心に用心を重ねて、きわめて慎重なさま。

類句
浅き川も深く渡れ
念には念を入れよ
分別の上の分別
念には念を入れよ
転ばぬ先の杖
備えあれば患うれいなし

対義
危ない橋を渡る
当たって砕けろ
虎穴こけつに入らずんば虎子こじを得ず

補説
きわめて慎重で用心に用心を重ねることを、どこからどう見ても安心安全に見える石橋を、一度叩いて確認してから渡る様子に例えています。
「念には念を入れる慎重さは大切だ」という教訓を含んだことわざですが、時々皮肉としてのニュアンスで用いられることもある、ポジティブとネガティブ両面の意味を持つ言葉なので、使う場面には気をつけましょう。

英語
When in doubt,do nowt.（あやふやな時は何もするな）

英語の声：音読さん

「石橋を叩いて渡る」の使い方

隊長、お鍋の前に張り付いて一体何してるニャン？

今日は寒いから、晩ごはんをおでんにしたんだけど、ちょっとでも煮詰まっちゃったら美味しくない気がして見守ってるんだ。

え～、そこまで慎重に見張る必要あるニャン？オラ、おでんはもっと適当でも大丈夫だと思うんだけど…。

僕はおでんに並々ならぬこだわりがあるから、作る時は絶対に石橋を叩いて渡ると決めているんだ。もうすぐこだわりの一品ができるから、取り皿持っていって、座って待ってて。

「石橋を叩いて渡る」の例文（文学作品などの使用例）

北澤篤史サイト運営者

1984年（昭和59年）、大阪府生まれ。言葉への関心が高じ、「ことわざ」「漢字」「四字熟語」をテーマに複数のウェブサイトを立ち上げる。これらのサイトは、小中学校の教材として利用されるほか、単語カードやタイピングゲームなど多様な形で活用されている。ことわざ学会研究フォーラムでは、「備えあれば憂いなし：ことわざを通して意識づける災害時の命を守る知恵」「WEB上でのことわざ探求：人々が何を知りたいのか」などをテーマに研究報告を行う。著書に『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』（講談社）、『マンガでわかる すごい！ことわざ図鑑〈試験に出る〉』（講談社）がある。