ことわざ
伊勢や日向の物語
意味
ことの前後がちぐはぐでつじつまの合わない話のこと。
または、見当外れであることのたとえ。
補説
「伊勢」は三重県北部、「日向」は宮崎県のことです。
鎌倉時代に出版されている『伊勢物語知顕抄』という本にある、「伊勢の男と日向の男が死んだので、閻魔がまだ寿命のある伊勢の男を生き返らせようとしたものの、その男は既に火葬されていたため、日向の男の体を使って生き返らせた。その結果、心と体が別人になってしまい、ちぐはぐなことを言うようになった」という話から誕生したものです。
「伊勢や日向の物語」の使い方

あのおばあちゃんね~、いつもニコニコして、かわいいよね。

オラ、買いに行ったらいつも世間話するんだけど、ホンワカしすぎて話があちこちに飛ぶニャンね~。
こないだもカレーの話から韓国ドラマの話になって、お孫さんの就職の話になって、ついてくのが大変だったニャン。

伊勢や日向の物語みたいなところ、あるよね~。
でもあそこのたい焼きすごく美味しいし、おばあちゃんもかわいいから結局行っちゃうんだよね。
「伊勢や日向の物語」の例文
- 彼はいつも思いつくままに物事を口にする癖があるので、話が伊勢や日向の物語になりがちだ。
- 世間で絶賛されている小説が気になって買ってみたんだけど、なんだか雰囲気重視な感じで、肝心のストーリーは伊勢や日向の物語みたいだった。
- 見ていたドラマの中の刑事がとんでもない推理をしていて、それがそのまま正解だったので、これではあまりにも伊勢や日向の物語だと思った。
近くのたい焼き屋さんのおばあちゃん、なかなかホンワカしてるニャンね。