ことわざ
犬の川端歩き
意味
金をもたずに街をぶらつくこと、または、いくら奔走しても得るものがなかった時のたとえ。
類句
犬川 (犬の川端歩きの略)
犬の子のいたずら歩き
補説
犬が川のほとりで餌を探してぶらつくものの、何も見つけることができない様子を、ただ目的地へ行って戻ってきてしまう人にたとえています。
具体的な例では「行きたいお店が定休日だったから、まっすぐ帰ってきた」「買いたいものがあったけど、お金が足りずに諦めた」のように、目的があって出かけたものの、ただ行って帰ってきただけ、という場面で用いられます。
類句にもある通り、略して「犬川」と、人名のような表記をされていることがあります。
「犬の川端歩き」の使い方

おかえり。おやおや、せっかく行ったのに、リフレッシュできなかったの?

景色がいいことが売りのバスツアーなのに、雨で景色はあんまり見えないし、食べたかったゴハンのお店は軒並み臨時休業だし…結局どこにでもあるファミレスで食べちゃったし、帰りはバスの中でふて寝したニャン。

それはもう本当に、行って帰っただけって感じだね…、お疲れ様。
犬の川端歩きしちゃったのか、猫なのに…。
「犬の川端歩き」の例文(文学作品などの使用例)
- ・・・ローヴァーは、なかなか巧みな命名です。 日本でも「犬も歩けば棒にあたる」とか「犬の川端歩き」などと、犬は気ままにブラついたものですが、イギリスでもノコノコ出歩くことが・・・笠井 俊彌(著)『愛犬の友』
- 帽子が欲しかったので電車を乗り継いで店まで行ったのだが、理想的なものに出会えず、犬の川端歩きのような一日を過ごしてしまった。
- おいしいと話題のラーメン屋に行ったものの、まさかの臨時休業だった。このまま犬の川端歩きになるのも悔しいので、近くのそば屋に入ることにした。
ただいま~、なんだか散々な日帰り旅行だったニャン。