「戦見て矢を矧ぐ」の意味と使い方と例文(類句・対義)

戦見て矢を矧ぐの意味と使い方と例文

ことわざ
いくさ

意味
油断していて、手遅れになってから慌てて準備をし始める愚かさをたとえたもの。

類句
鹿見て矢を矧ぐ
敵を見て矢を矧ぐ
泥棒を捕らえて縄を
盗人を捕らえて縄を
かつのぞみて穿うが
なんに臨んで兵を

対義
に居てらんを忘れず
いざは常、常はいざなり
常在戦場じょうざいせんじょう

補説
「矢を矧ぐ」とは、鳥の羽根を矢竹に取りつけて矢を作ることを意味しています。
必要になってから慌てて用意しても手遅れであるということから、事前に用意をしておくことの大切さを説く言葉です。
「軍見て矢を矧ぐ」とされていることもありますが、読みは同じく「いくさみてやをはぐ」です。

「戦見て矢を矧ぐ」の使い方

助手猫

失敗したニャン、手打ちうどんを作ったはいいけど、お出汁に使うかつおぶしを切らしてたニャン。

ことわざ探検隊

あらら、でも鶏がらスープで中華風にしてもおいしいんじゃない?

助手猫

イヤだニャン!かつおと昆布のお出汁じゃないと絶対ダメなんだニャン!オラ、大急ぎで買ってくるニャンね!いってきま~す!

ことわざ探検隊

は、速い…!戦見て矢を矧ぐみたいなこと言ってて、どうしようかと思ったけど、この分ならすぐにうどんが食べられそうだ…!

「戦見て矢を矧ぐ」の例文(文学作品などの使用例)

  • 夏休み最終日に宿題の絵日記が出来上がっていなくて泣きついてくるだなんて、うちの息子は戦見て矢を矧ぐようなやつだな。
  • 天候が悪いので買い物を後回しにしているうちに、冷蔵庫に何もなくなってしまった。戦見て矢を矧ぐとはこのことだ。
  • 友人は常に行き当たりばったりというか、戦見て矢を矧ぐような生き方をしてきているのに、いつもなんとかなってしまっているので、なんだかすごいなと思う。

北澤篤史サイト運営者
1984年(昭和59年)、大阪府生まれ。言葉への関心が高じ、「ことわざ」「漢字」「四字熟語」をテーマに複数のウェブサイトを立ち上げる。これらのサイトは、小中学校の教材として利用されるほか、単語カードやタイピングゲームなど多様な形で活用されている。ことわざ学会研究フォーラムでは、「備えあれば憂いなし:ことわざを通して意識づける災害時の命を守る知恵」「WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか」などをテーマに研究報告を行う。著書に『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社)、『マンガでわかる すごい!ことわざ図鑑〈試験に出る〉』(講談社)がある。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA