ことわざ
一挙両得
意味
ひとつの行いで、ふたつの利益を同時に得ること。
類句
一石二鳥
一挙両全
一挙両利
一箭双雕
対義
二兎を追う者は一兎をも得ず
虻蜂取らず
補説
ルーツは中国の『普書』や『戦国策』という故事に登場する、「一挙両附」という言葉だといわれています。
これは、「名誉と利の両方が得られる」という意味で、ここから「ひとつの行動でふたつの利益を同時に得る」、この一挙両得という言葉が生まれたとされています。
何か行動することによって、本来の目的だけでなく、ついでに別のことも達成できた、という意味合いの、とてもポジティブなことわざです。
「一挙両得」の使い方

ありがとう、いただくよ。ところで、カレーの隣のそのお鍋は一体…?

あ、これ?ルーを入れる前の具材を取り分けて、同時に肉じゃがも作ったんだニャン。だから明日の晩ごはんも、もうできてるニャンよ~。

僕はいま、すばらしい一挙両得を目の当たりにしている…。
「一挙両得」の例文(文学作品などの使用例)
- ・・・その場所がすでに濾過食者にとって餌が得やすいことを証明されているわけで、一挙両得ということになる。触角基部が多関節構造になっているのも、自由に触角を曲げることが・・・西平 守孝(著)『足場の生態学』
- ・・・盛り場を恋しがる時間も、それだけ少なくなるはずだ。ゴルフは上達するし、一挙両得だろう。 うん、朝の対策はそれでいい。しかし、問題は会社の仕事が終わった後だ。・・・黒瀬 光章(著)『捨てれば開ける』
- ・・・に求めたわけ。と同時に、愛する弟子の関心をもう一度現象学へ向けさせようという、一挙両得一石二鳥を狙うところなんざフッサールも老獪ですな。・・・筒井 康隆(著)『文学部唯野教授』
カレーをたくさん作っておいたから、一緒に食べようニャン。