ことわざ
生き馬の目を抜く
意味
素早く物事を行うさま。
または、ずるくて抜け目がなく、油断できないことのたとえ。
類句
生き馬の目を抉る
生き牛の目を抜く
補説
単純に読めば、「生きている馬の目を抜き取れるほど素早い」というたとえですが、「目を抜く」という表現には、「騙す、欺く」という意味も隠されています。
このことから、抜け目なく他人を出し抜く人に油断しないように、と注意喚起のニュアンスで使われていることわざです。
日頃からよく耳にする表現というわけではありませんが、ビジネスなどではよく使われます。
ただネガティブな意味合いが強い言葉なので、使う際は注意が必要です。
「生き馬の目を抜く」の使い方

あらら、その子災難だね~。

そしたら、駄菓子屋のおばあちゃんが飛び出してきて、その子を追い払ってたニャン。
いつもそうやってお客さんの買ったお菓子をもらういたずらをしてるみたいで、けろっと泣き止んで帰ったニャン…。

そんな、生き馬の目を抜くようないたずらをする子どもがいるの…?
猫くんも騙されかけるなんて、なかなか演技の才能があるかもね…。
「生き馬の目を抜く」の例文(文学作品などの使用例)
- ・・・心のやさしい人は困ってしまうかもしれません。自分は人と競うことが苦手で、ましてや生き馬の目を抜くビジネス界で勝ち抜くことなどとても考えられない、という人もたくさんいます。 しか・・・中山 治(著)『「生き方探し」の勉強法』
- ・・・なにまで喧嘩ごしの荒っぽい街なんだ、ニューヨークは。ほんとに若返るよ。こういう生き馬の目を抜くような街に戻ってくると、人間らしい暮らしってのがなんだったのか、久しぶりに思い出・・・フィリップ・ロス(著)/ 宮本 陽一郎(訳)『いつわり』
- ・・・だが、やはりおもしろいのは、吉本せいという女性の生き方だ。生き馬の目を抜くといわれる寄席の経営は、男でもむずかしいといわれるのに、彼女は晩年までに、大阪中・・・小幡 欣治(著)/ 矢野 誠一(著)『女興行師吉本せい』
行きつけの駄菓子屋の前で、子供がお財布をなくしたって泣いてたんだニャン。