ことわざ
一姫二太郎
意味
子どもを産むときは、1人目が女、2人目が男の順であることが望ましいとすること。
補説
多くの人が、「子どもの数は女の子1人、男の子2人が望ましい」と解釈していることわざですが、実はこれは誤りで、正しくは「1人目の子どもは育てやすく、成長すると家事を手伝ってくれるようになる女児、子育てに慣れてきたころに2人目として男児を授かるのが理想的」という意味です。
このことわざの由来には、昔の日本の「男性は仕事、女性は家事」というように、性別で家の中での役割を分ける風潮が強かったことが考えられます。
しかし、男性も女性も、平等に社会で活躍できるような動きが推し進められている現代では、育児を取り巻く環境も変化してきています。
それに伴って、このことわざも徐々に耳にする機会が少なくなっていくかもしれませんね。
「一姫二太郎」の使い方

えーっ。そんな、大喧嘩って…。なんだかすごいもの目撃してるね。

奥さんお腹が大きかったんだけど、おばちゃんが「1人目は絶対女の子がよかったのに」ってしつこく言って、奥さんがそれに怒っちゃった感じだったから、おなかの子の性別の話だったのかもニャン。

昔は一姫二太郎は理想的って言ったみたいだけど、まずは元気に生まれてくれることが一番大切だよね~。それに、男の子も女の子も、すごくかわいいのに。
「一姫二太郎」の例文(文学作品などの使用例)
- ・・・きてるから、男の子が欲しかったんやろ。そうやろう、あんたも、おとうちゃんも。一姫二太郎になってちょうどよかったんや」「そ、そんなん、男の子やいうて産む前にわからへんや・・・吉永 達彦(著)『古川』
- ・・・不思議だった。 二年後に、二人目を産むことになったが、今度は婚家で出産した。 「一姫二太郎ならよいが、一も二も姫じゃねえ」と、また皮肉の毎日だった。姑自身、男は二人だけで・・・萩原 葉子(著)『朔太郎とおだまきの花』
- ・・・十一月末のある日、丹波典子は女の子をうんだ。一姫二太郎とはよく言ったものだ、と丹波家ではこぞってこの出産を祝い・・・立原 正秋(著)『恋人たち』
公園のベンチでお弁当食べてたら、隣のベンチでなんかおばちゃんと奥さんが大喧嘩し始めて、だんなさんがオロオロしてたニャン。