ことわざ
似非物の空笑い
意味
いかがわしく、軽薄な人がおもしろくもないのにお世辞笑いをしていること。
類句
曲者の空笑い
補説
軽薄そうで、なんとなく信用できない、いかがわしい雰囲気の人が、人のご機嫌を取るために、お世辞笑いをしていることを意味することわざです。批判や、揶揄のニュアンスで使われています。
江戸時代に太田全斎という人が手掛けた、俗語をたくさん集めた国語辞書『諺苑』に掲載されており、当時からすでに使われていたという事がわかっています。
「似非物の空笑い」の使い方

よく見かける光景だけど、みんな本当に大変そうだよね。

えらい人が大きい声で冗談らしきことを言うんだけど、それが全然つまんなさそうなのに、みんなでがんばって笑っててつらそうだったニャン…オラ、社会の縮図を見てしまった気分だニャンよ…。

本当の意味で似非物の空笑いができる人は、そういないからね…。
「似非物の空笑い」の例文
- 同期入社したあの人は、何となく胡散臭い空気をかもし出していてあまり信用ならないが、似非物の空笑いでうまく付き合っているので、先輩や上司の受けはいいようだ。
- 似非物の空笑いというけれど、そういう人も影ではものすごく辛い思いをしているのではないかと、複雑な気持ちを抱いてしまうことがある。
- いつも笑って人の話を聞いているために、似非物の空笑いなどと言われがちな先輩だが、実はいつもこっそり胃を痛めているタイプの人なので、心配でならない。
ゴハンを食べに行ったお店で、えらい人を一生懸命おもてなししてる会社員の人たちに遭遇したニャン。