「英雄色を好む」とは?使い方と例文でわかりやすく解説

「英雄色を好む」とは?使い方と例文でわかりやすく解説

ことわざ
英雄色えいゆういろこの

意味
飛びぬけた何かを持つ男は、大体にして女好きであることのたとえ。

類句
英傑えいけつ色を好む
浮気は男の甲斐性

補説
はっきりとした由来や出典は定かではありませんが、「一万円札のおじさん」としてお馴染みの、福沢諭吉が1891年に出版した著書『福沢先生浮世談』にこの言葉が登場していることから、明治時代ごろには日常的に浸透していたと推測されています。
「英雄」とは才能や頭脳、胆力や武力が優れていて結果を残した人のことを指しており、偉業を成し遂げる男性はエネルギッシュで、女性関係も積極的なものだ、という意味の言葉です。基本的には女性に対してだらしがない人をからかったり、非難したりするときに用いられますが、自己弁護の時にも使われることがあります。

「英雄色を好む」の使い方

猫くん

最近いっぱい結果を出してたスポーツ選手の人、不倫報道で大変なことになってるニャンね~。

ことわざ隊長

英雄色を好むっていうしね~。すごい選手だし、顔もかっこいい人だからすごくモテるんだろうなあ。

猫くん

毎日毎日このニュースばかりだし、この選手の謝罪会見で、オラが楽しみにしてるアニメが放送延期になったニャン…。

ことわざ隊長

猫くんと子どもたちが、毎週楽しみにしてるアニメが延期になっちゃうのはよくないな~。

「英雄色を好む」の例文(文学作品などの使用例)

  • ・・・男はんというのは遊ばはるもんや、と思ておいたほうが無難やと。「英雄色を好む」やないけど、仕事でも精力的にバリバリこなす人ほど、女性に対しても熱心やさかい、・・・森田 繁子(著)『祇園に生きて』
  • ・・・実は二代目葵小僧などとさすがの金四郎も、考え及ばなかった。それで、英雄色を好むということだし、学者だから女が嫌いとは限るまいと、金四郎は無理に自分を納得させた・・・笹沢 左保(著)『大江戸龍虎伝』
  • ・・・佐竹の数人の芸妓に囲まれているのを見て「佐竹さん、相変らず英雄色を好むとやらですね」と言った・・・森 鷗外(著)『渋江抽斎』

北澤篤史サイト運営者
1984年(昭和59年)、大阪府生まれ。言葉への関心が高じ、「ことわざ」「漢字」「四字熟語」をテーマに複数のウェブサイトを立ち上げる。これらのサイトは、小中学校の教材として利用されるほか、単語カードやタイピングゲームなど多様な形で活用されている。ことわざ学会研究フォーラムでは、「備えあれば憂いなし:ことわざを通して意識づける災害時の命を守る知恵」「WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか」などをテーマに研究報告を行う。著書に『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社)、『マンガでわかる すごい!ことわざ図鑑〈試験に出る〉』(講談社)がある。

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