「枝を伐り根を枯らす」とは？使い方と例文でわかりやすく解説

ことわざ
枝えだを伐きり根ねを枯からす

意味
困難なことに取り組むときは、手近なところから順に処理をしていくとよい、ということ。
また、敵を倒す時は、手始めに倒しやすい末端から徐々に本陣を攻めていけば、落とすことができるというたとえ。

対義
根を掘りて葉を枯らす

補説
木はまず処理しやすい枝先から処理し、徐々に根本を取り除いていきます。これを目先の問題から順番に処理していくことや、手近で軟弱な敵から倒していき、本拠地が衰えるのを待つことに例えたのが「枝を伐り根を枯らす」です。ものごとを解決するためには、小さな成果を積み重ねる戦術を取るのも大切なのだ、ということを教えてくれています。
「枝を伐って根を枯らす」「枝を切って根を枯らす」などとされていることもありますが、意味は同じです。

「枝を伐り根を枯らす」の使い方

忙しいニャン…忙しいニャンよ…。

そんなにウロウロ走り回って、どうしたのさ？

部屋を掃除してたらむしろどんどん散らかっていってて、それをどうにかしないといけないし、洗濯物も干さないとだし、このハガキもポストに投函して、晩ごはんのお使いも行ってこないとだニャン。

なんだかタイトなスケジュールだってことは、わかったよ…。僕がハガキとお使いは変わるから、猫くんは枝を伐り根を枯らす戦法で、一個ずつ終わらせていきなね～。

「枝を伐り根を枯らす」の例文

北澤篤史サイト運営者

1984年（昭和59年）、大阪府生まれ。言葉への関心が高じ、「ことわざ」「漢字」「四字熟語」をテーマに複数のウェブサイトを立ち上げる。これらのサイトは、小中学校の教材として利用されるほか、単語カードやタイピングゲームなど多様な形で活用されている。ことわざ学会研究フォーラムでは、「備えあれば憂いなし：ことわざを通して意識づける災害時の命を守る知恵」「WEB上でのことわざ探求：人々が何を知りたいのか」などをテーマに研究報告を行う。著書に『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』（講談社）、『マンガでわかる すごい！ことわざ図鑑〈試験に出る〉』（講談社）がある。