ことわざ
越鳥南枝に巣をかけ、胡馬北風に嘶く
意味
故郷が忘れがたく、恋い慕っていること。
類句
故郷忘じ難し
補説
古代中国の詩集『文選』に掲載された詩に登場した言葉です。「中国南方の越の国から来た渡り鳥は、木の南側の枝に巣をつくり、北方の胡の国から来た馬は、北風が吹いてくると生まれた場所を懐かしみ、鳴き声をあげる」という形で、故郷を恋しく思う心を綴っています。
家族や友人の顔に会いたくなったり、楽しい思い出の詰まった場所を思い出したりと、誰しもが持つ「大切な人や場所を思う深い気持ち」が詰まっています。
「越鳥南枝に巣をかけ、胡馬北風に嘶く」の使い方

猫くんの実家のあたり、行ったことないけど、どんなところなの?

気候も人も、穏やかで過ごしやすい場所だニャンよ。テレビに出てた食堂も、優しいおばあちゃんがひとりでやってて、ラーメンがとってもおいしいんだニャン。なんか、帰りたくなっちゃったニャンね。

越鳥南枝に巣をかけ、胡馬北風に嘶く心だね~。帰りたいと思った時には、きっと帰った方がいいよ。僕もそのラーメン、食べてみたいなあ。
「越鳥南枝に巣をかけ、胡馬北風に嘶く」の例文(文学作品などの使用例)
- この春から地元を離れて就職したが、都会暮らしになじむことができず、越鳥南枝に巣をかけ、胡馬北風に嘶くという気持ちがとてもわかる。
- 大学に入ると同時に一人暮らしを始めた息子だが、越鳥南枝に巣をかけ、胡馬北風に嘶くをこじらせてしまったのか、地元で就職を決めて実家に舞い戻ってきてしまった。
- 越鳥南枝に巣をかけ、胡馬北風に嘶くというが、急に訪ねてきた同級生に会って初めて、自分は心細かったのだという自覚ができた。
この間、テレビにオラの地元の食堂が出てたんだニャン。