ことわざ
後足で砂をかける
意味
お世話になった人を裏切った上に、去り際にひどい振る舞いをすることのたとえ。
類句
恩を仇で返す
後は野となれ山となれ
愛犬に手を噛まれる
飼い犬に手を噛まれる
庇を貸して母屋を取られる
軒を貸して母屋を取られる
片屋貸して母屋を取られる
借家栄えて母屋倒れる
鉈を貸して山を伐られる
対義
恩を以って怨みに報ず
犬猫も三日飼えば恩を忘れず
立つ鳥跡を濁さず
飛ぶ鳥跡を濁さず
補説
犬や猫、馬などの動物が、走り去る時に後ろ足で土を蹴り上げていき、その後に残るのは舞い上がった土で汚れた地面だけ、という様子から、このことわざが生まれました。
動物が自分の散らかした土や排泄物の後始末をせずに去っていくのを、お世話になった相手のことを裏切り、問題を残していなくなる人に例えています。
「後足で砂をかける」の使い方

それは気の毒な話だね~、ミー太郎君、振られちゃったの?

詳しいことはまだ聞いてないんだけど、相手が一方的にミー太郎が悪いって言いふらしてるらしくて、すごく落ち込んでるんだニャン。

どんな事情があったのかわからないけど、大好きだった人に後足で砂をかけるようなことをされたら、そりゃ落ち込んじゃうよね。
近々ミー太郎君を呼んで、おいしいものでも食べに行こう。
「後足で砂をかける」の例文(文学作品などの使用例)
- ・・・後足で砂をかけて行きやがる女房に、金の無理算段をしてやる、実に見さげ果てた男だと思うだろうな・・・豊田三郎『弔花』
- ・・・「すべて伝統にのっとれとまでは言わないが、世話になった人に後足で砂をかけるようなことはしてはいけない」と前出の親方は話す。実は、部屋の広報の窓口として奔・・・大津 明(著)/ 松本 行弘(著)『週刊朝日』
- ・・・薄情もんが、田舎の町にあと足で砂ばかけるって言われてさ、出てくならお前の身内も住めんようにしちゃるって言われてさ・・・中島みゆき(作詞)『ファイト!』
最近、友達のミー太郎が失恋したらしいんだニャン。