ことわざ
頭隠して尻隠さず
意味
悪事やいたずらなどをして、本人はしっかり隠せているつもりでも、決定的な証拠が残ってしまっていることのたとえ。
類句
頭を隠して尾をあらわす
頭隠して尻を出す
柿を盗んで核を隠さず
団子隠そうより跡隠せ
身を蔵して影を露す
補説
雉が敵に追われて逃げ、本人はうまく草むらに隠れているつもりでも、尾が出ていて居場所が知れてしまっている姿を例えにしたことわざです。
江戸いろはかるたにも登場しており、絵札には、幕の下に隠れているつもりの男のお尻が描かれ、まさしく言葉通りの状況を表すものとなっています。
「頭隠して尻隠さず」の使い方

猫くん、ここにあったドーナツ食べたでしょ。

なんのことかニャン!?お、オラはわかんないニャンね!

猫くん…頑張って隠したのかもだけど、口の周りにね、砂糖がたくさんついてるんだ…。頭隠して尻隠さずにも程があるよ…。
「頭隠して尻隠さず」の例文(文学作品などの使用例)
- ・・・ただの田舎爺いに見えるだろう。だが、とんでもねえ贅沢な煙草を吸ってやがる。頭隠して尻隠さずたあ、あのことだ」と、兄貴が言った。そのときから、兄貴の獲物は決まったんだ。 岡・・・(泡)坂 妻夫(著)『歴史ショートショート劇場』
- ・・・」というようなことを調べる行為です。 使わないポートを開いておくのはまさに「頭隠して尻隠さず」です。逆に考えれば、ポートをいったん全部閉じて、必要なものだけあけてやればいい・・・児玉 広行(著)/ 宮澤 謹徳(著)『これからのインターネットはブロードバンドだ!!』
- ・・・あんな「逆柱」を一本建てればもうそれでいいと思ってるのか、なんて単純なやつだろう、頭隠して尻隠さずってところだけれど、それさえ分かんない・・・庄司 薫(著)『狼なんかこわくない』
隊長のドーナツ、一個だけ食べちゃったけどたくさんあるし、きっとバレないニャンね…。よし、ゴミもこっそり捨てて、と…。