「明日の百より今日の五十」の意味と使い方と例文(類句・英語)

明日の百より今日の五十の意味と使い方と例文

ことわざ
明日あすひゃくより今日きょう五十ごじゅう

意味
あてにならないものに期待するより、今確実に手に入るものを得た方がいい、ということのたとえ。

類句
死しての千年より生きての一日
末始終より今の三十
末の百両より今の五十両
後の千金より今の百文
後の百より今五十
来年の百両より今の一両
聞いた百文より見た一文
明日の親鳥より今日の卵
先のがんより手前のすずめ

補説
このことわざには、あてにならないものへの期待より、絶対に手に入れられる目先の利益を、確実に手に入れることのほうが大切である、という教えが込められています。
明日はどうなるかわからないものなのだから、今を大切にしたほうがいい、という意味もある言葉です。

英語
A bird in the hand is worth two in the bush.(手の中の1羽は、やぶの中の2羽に値する)

英語の声:音読さん

「明日の百より今日の五十」の使い方

助手猫

お財布に全然現金入ってニャイけど、明日どうせ買い物に行くから、お金下ろすのも明日でいいニャンね~。

ことわざ探検隊

おーい猫くん、先月貸した500円、そろそろ返してよ。

助手猫

アッ隊長、忘れててごめんニャン。今お財布に300円しか入ってないから、明日まで待ってもらってもいいかニャン?

ことわざ探検隊

えーっ。この間もそう言ってうっかり忘れて、結局返ってきてないんだから。
明日の百より今日の五十で今日は回収するよ。残りは待つから、とりあえずその300円を先に渡しといてくれるかな?

「明日の百より今日の五十」の例文

  • ・・・明日の百より今日の五十文、笑うなかれ渠らの生活現状は、この語を発するの止むを得ざるものありて存する事を・・・横山源之助(著)『日本之下層社会』
  • 弟はよく、明日の百より今日の五十と言いながらお小遣いを前借りしていた。その言葉の意味が分かっていたのか定かではないが、彼は今、立派な投資家になっている。
  • お刺身に半額の値引きシールが貼られるのを待っていたが、目の前で全て売れてしまったので、明日の百より今日の五十を取ることも大事だと思った。

北澤篤史サイト運営者
1984年(昭和59年)、大阪府生まれ。言葉への関心が高じ、「ことわざ」「漢字」「四字熟語」をテーマに複数のウェブサイトを立ち上げる。これらのサイトは、小中学校の教材として利用されるほか、単語カードやタイピングゲームなど多様な形で活用されている。ことわざ学会研究フォーラムでは、「備えあれば憂いなし:ことわざを通して意識づける災害時の命を守る知恵」「WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか」などをテーマに研究報告を行う。著書に『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社)、『マンガでわかる すごい!ことわざ図鑑〈試験に出る〉』(講談社)がある。

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