ことわざ
浅瀬に仇波
意味
思慮の浅い人ほどよくしゃべり、ささいな事態でも大騒ぎすることのたとえ。
類句
空き樽は音が高い
痩せた犬はよく吠える
能無し犬の高吠え
対義
能ある鷹は爪を隠す
深い川は静かに流れる
補説
川の流れは、深いところより浅いところのほうが波が立つということを、思慮が浅く、よくしゃべる人が小さなことで騒ぐ様子に例えたことわざです。
深いところで起こった波は目立たないことから、物事を深く考えることの大切さを説く言葉でもあります。
平安時代前期の歌集「古今和歌集」に収録されている「底ひなき淵やはさわぐ山川の浅き瀬にこそ仇波はたて」という和歌から誕生しました。
「浅瀬に仇波」の使い方

猫くん、ずいぶんお怒りじゃない。どうしたの?

ケーキ買ってきたんだけど、帰る途中で段差につまづいて、上のイチゴが落ちちゃってたニャン!つまづいた自分が許せないニャン!

イチゴが落ちたくらいでそんなに騒いでたら、浅瀬に仇波って言われちゃうよ。お茶入れてあげるから、それ食べて落ち着きなよ。
「浅瀬に仇波」の例文
- 弟が、ちょっと転んで擦りむいたくらいで大騒ぎしていたので、浅瀬に仇波そのものだなあと思っていた。
- 部屋に小さな虫が入ってきて大騒ぎしている女の子たちを見て、浅瀬に仇波もいいところだと思いながら、私はそれを退治していた。
- 飼い犬を予防接種に連れて行ったら、診察台に乗せただけで吠えていた。先生はまだ何もしていないのに、浅瀬に仇波だと思う。
絶対に許せニャイ!