ことわざ
麻に連るる蓬
意味
善人と付き合いを持つと、感化されて自然と行いがよくなっていくことのたとえ。
類句
麻と蓬は世態に連るる
麻の中の蓬
麻中の蓬
対義
藪の中の荊
補説
「性悪説」などで有名な中国の思想家、荀子の「蓬も麻も中に生ずれば、扶けずして直し」という言葉から生まれたことわざです。
曲がり、枝分かれする蓬も、まっすぐ伸びる麻の中に混ざれば、自然とまっすぐに育つようになる、という自然界の現象を人間関係に例え、善人と関わりを持てば、感化されて自然と善人になっていく、としています。
「麻に連るる蓬」の使い方

あの電車、学生さん多いよね~。

どうやら最近、優しそうな彼女ができたらしくて、一緒に電車乗ってるのを見かけるんだニャン。
なんかその男の子の言動がちょっとずつ優しくなってて、こっちもちょっとほんわかするニャンね。

彼女のほんわかオーラに引っ張られて、彼も優しくなってるのかもね。麻に連るる蓬って感じかな。きっとかわいいカップルなんだろうなあ。
「麻に連るる蓬」の例文
- ・・・又麻につるる蓬とやらで奥様も結構なお人・・・河竹 黙阿弥(著)『歌舞伎 佐野経世誉免状』
- 悪いことばかりしていた兄は、大学で弁護士志望の今の奥さんと出会ってから、改心して必死に勉強して、自分も弁護士になった。麻に連るる蓬って、きっと本当にある。
- 幼稚園で出会った友達はお手伝いが日課らしい。息子はその子を真似して、しっかり家の手伝いをしてくれるようになった。まるで麻に連るる蓬のようだ。
電車でよく見かける、ちょっと不良っぽい高校生の男の子がいるんだニャン。