ことわざ
嵐の前の静けさ
意味
何らかの異変が起きる直前に訪れる、不気味な静けさのたとえ。
異形
嵐の前の静寂
類句
山雨が来たらんと欲して風楼に満つ
虫の知らせ
補説
嵐の前の静けさは、悪いことが起きる予感を表している言葉です。
映画やドラマのセリフ、小説などにもよく登場するため、日常的に耳にする機会は多いことわざといえます。
明治期に西洋から入ってきた表現といわれており、異形にもある通り、末尾を「静寂」とするものも当時は多くあったようですが、現代では「静けさ」のほうがよく使われている表現です。
暴風雨がくる少し前に辺りが静まり返る気象現象を、災難の前に、周囲が不気味に落ち着いている、という様子に例えています。
このため、いいことが起こる予感がしている際に使うのは適切ではありません。
英語
a lull before the storm.(嵐の前の静けさ)
英語の声:音読さん
「嵐の前の静けさ」の使い方

その子たち、二人だけで電車に乗ってたの?えらいね~!

初めて二人だけでおばあちゃんの家を目指してたみたいなんだけど、弟の方が心細くなったのか、お兄ちゃんとの会話の途中でちょっと黙って、その後ものすごく泣き出しちゃったんだニャン…。

嵐の前の静けさみたいに一回黙って、その直後に泣き出しちゃうの、その年頃の子ならあるあるだね~!
無事に辿り着いてるといいんだけど…。
「嵐の前の静けさ」の例文(文学作品などの使用例)
- ・・・考えようによっては、それから起こる、世界的なカウンター・カルチャーの嵐の前の静けさ、一見のどかな時代であったように思える。 『無人警察』はそんな中にあって、テクノ・・・横尾 和博(著)『筒井康隆「断筆」の深層』
- ・・・待ち受ける神秘的な空気、まるで世界が息を殺しているよう」 「そうだな。まさしく嵐の前の静けさだ」 「わたしたち…吹き飛ばされたりしないかしらね?」アシュリーは突然わいた不安・・・リンゼイ・アームストロング(著)/ 安藤 由紀子(訳)『あの夜はシルエット』
- ・・・一妃が無表情になった。 やばい。 二朱と一郎太は同時に青ざめた。 それはまさに嵐の前の静けさ。一郎太は耳を塞いだが、何も知らない黒波と白比佐、そして怒られている当の二朱は耳・・・足塚 鰯(著)『晩夏の手紙』
電車の中で、小学生くらいの子と幼稚園くらいの子の、たぶん兄弟の隣の席に座ったんだニャン。