「雨晴れて笠を忘る」の意味と使い方と例文(類句)

雨晴れて笠を忘るの意味と使い方と例文

ことわざ
雨晴あめはれてかさわす

意味
困難な状況が終わると、その時受けた恩を忘れてしまうことのたとえ。

類句
暑さ忘れて蔭忘る
喉元過ぎれば熱さを忘れる
うおを得てうえを忘る
病治りて医師忘る

補説
苦しい時や困難な状況において救ってくれた人への恩を、その状況が過ぎるとすぐに忘れてしまうことを、雨が上がると存在を忘れられる雨具にたとえたことわざです。
これらのことわざは、受けた恩をすぐ忘れてしまう人間という生き物の本質を表していおり、「他者から受けた親切を忘れないように」という教訓も含んでいます。

「雨晴れて笠を忘る」の使い方

助手猫

この間、いきなり陣痛がきちゃった妊婦さんを駅で助けたんだニャン。

ことわざ探検隊

そんなことがあったの!?猫くん、すごいじゃない。

助手猫

あの後無事に赤ちゃんが生まれたみたいで、感謝のお手紙を預かってる、ってさっき駅員さんがオラに渡してくれたニャンね~。
赤ちゃんって、ホントにかわいいんだニャン。

ことわざ探検隊

あーっ!写真が入ってる!かわいい!猫くんが妊婦さんを助けたことで無事に赤ちゃんが生まれたのもすごく素敵だし、そのご家族が雨晴れて笠忘るような人たちじゃなかったことにも、僕は感動したよ。

「雨晴れて笠を忘る」の例文

  • 彼はいつも軽薄なので、てっきり雨晴れて笠を忘るような人間なのかと思っていたが、とても義理堅い人だった。人は見た目じゃわからないものだ。
  • 私の弟は、雨晴れて笠を忘るを地で行くような人柄をしているのに、要領がよくおちゃめなせいか、なぜか憎めない。
  • いつも私を助けてくれた友達が苦しい状況におかれているようだ。雨晴れて笠を忘るようなことはせず、最後まで手助けしようと思う。

北澤篤史サイト運営者
1984年(昭和59年)、大阪府生まれ。言葉への関心が高じ、「ことわざ」「漢字」「四字熟語」をテーマに複数のウェブサイトを立ち上げる。これらのサイトは、小中学校の教材として利用されるほか、単語カードやタイピングゲームなど多様な形で活用されている。ことわざ学会研究フォーラムでは、「備えあれば憂いなし:ことわざを通して意識づける災害時の命を守る知恵」「WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか」などをテーマに研究報告を行う。著書に『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社)、『マンガでわかる すごい!ことわざ図鑑〈試験に出る〉』(講談社)がある。

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