「雨垂れ石を穿つ」の意味と使い方と例文(類句・対義)

雨垂れ石を穿つの意味と使い方と例文

ことわざ
雨垂あまだいし穿うが

意味
小さなことでも根気よく続けていれば、やがて大きなことを成し遂げられることのたとえ。

異形
点滴石を穿つ

類句
水滴石を穿つ
ありの思いも天に届く
石に立つ矢
一念岩をも通す
斧を研いで針にする
思う念力岩をも通す
愚公ぐこう山を移す
金輪際の玉も拾えば尽きる
人跡繁ひとあとしげければ山もへこ
ちりも積もれば山となる
釣瓶縄井桁つるべなわいげた
鉄杵てつしょを磨く
のみの息さえ天に昇る
ローマは一日にして成らず
継続は力なり

対義
焼け石に水

補説
漢書『枚乗伝』に記述のある「泰山に降る雨のあまだれは石を穿つ」という言葉から生まれたとされています。
コツコツと小さな努力を続けることによって、やがて大きな成功を手に入れる、ということを「小さな雨粒も、ずっと降り続けば固い石に穴を空けることができる」と例えており、すぐに結果が出なくても、地道な努力を継続していくことの重要さを説いていることわざです。

英語
Constant dripping wears away a stone.(点滴石を穿つ)

英語の声:音読さん

「雨垂れ石を穿つ」の使い方

助手猫

こんな寒い日は、こたつでゴロゴロしながらキャットフリックスを見るに限るニャンねえ…。

ことわざ探検隊

あれ、猫くん。そろそろ猫じゃらし検定の講座に行く時間じゃないの?

助手猫

今日寒いし…明日からがんばったらいいかニャン…なんて…。

ことわざ探検隊

毎日コツコツがんばらないと、受かる試験も受からないよ。
雨垂れ石を穿つの気持ちで頑張って、こたつ出よう。気合いだよ。

「雨垂れ石を穿つ」の例文

  • 今年入った部活ではまだ先輩たちと同じことができず、基礎練習を繰り返しているが、雨垂れ石を穿つの精神で何とか頑張れている。
  • 賞を逃し続けていた漫画家が十数年後、日本一売れる漫画を描いている。雨垂れ石を穿つって、本当なんだなあ。
  • 雨垂れ石を穿つという気持ちで、がむしゃらに仕事を頑張っていた20代の頃と比べて、今は明らかに力を抜いているが、これはこれでいい気がしてきた。

北澤篤史サイト運営者
1984年(昭和59年)、大阪府生まれ。言葉への関心が高じ、「ことわざ」「漢字」「四字熟語」をテーマに複数のウェブサイトを立ち上げる。これらのサイトは、小中学校の教材として利用されるほか、単語カードやタイピングゲームなど多様な形で活用されている。ことわざ学会研究フォーラムでは、「備えあれば憂いなし:ことわざを通して意識づける災害時の命を守る知恵」「WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか」などをテーマに研究報告を行う。著書に『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社)、『マンガでわかる すごい!ことわざ図鑑〈試験に出る〉』(講談社)がある。

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