ことわざ
悪女の深情け
意味
美人よりもあまり容姿がよくない女性のほうが、好きな人にかける愛情や嫉妬心が大きいことのたとえ。
補説
ここで出てくる悪女とは、容姿が美しくない、不器量な女性を指しています。
不器量でも、その分愛情深く、周囲の人へかける感情も豊かな女性がいるということをたとえたことわざですが、これは同時に「ありがた迷惑」という意味でもあり、この場合は男女関係なく使われます。
他者に対して深く心を傾けられるのは素敵なことですが、行動する前に、その好意を受け取る相手の気持ちになることの重要さを説いていることわざでもあるのです。
「悪女の深情け」の使い方

猫くんも、そんなことが気になるようになったのか…。
男女の恋愛絡みのもめごとのことだよ。

それがこじれて、事件になっちゃうニャンね。恋愛って、難しいんだニャン…。

悪女の深情けって言葉もあるくらいだし、好きな人を前にすると難しいのかもだけど…。
恋人も自分と同じ人間なんだから、自分の気持ちを押し付ける前に、一回考えないとだね。
「悪女の深情け」の例文
- ・・・確かに関係がありました。いわゆる悪女の深情けで、女の方はもう夢中になっていたんです・・・岡本 綺堂(著)『半七捕物帳』
- ・・・悪女の深情とやらで、こんな執念深いお岩のやうなものに、ほれられたが・・・為永 春水(著)『人情本 春色辰巳園』
- 僕の友人は女性からもてすぎて、きちんと断っているのに悪女の深情けのような事態が相次いでいる。女性関係で起こる問題には事欠かない人物だ。
ニュースでよく見る「痴情のもつれ」って何のことニャン?