ことわざ
危ない橋を渡る
意味
危険だとわかっているのに、あえてそれを実行することのたとえ。
類句
剣の刃を渡る
危ない枝に上がらねば熟柿は食えぬ
枝先に行かねば熟柿は食えぬ
虎穴に入らずんば虎子を得ず
火中の栗
危険な橋を渡る
危ない橋も一度は渡れ
対義
転ばぬ先の杖
石橋を叩いて渡る
石橋に鉄の杖
浅き川も深く渡れ
補説
昔の人々が、本当に危ない橋を渡らなくてはならない生活をしていたことから生まれたことわざです。
このことわざの「危ない橋」は、現代のように丈夫な橋がなかった時代、あちこちにあった吊り橋を意味していますが、その中でも手入れが行き届かずに傷んで、本当に危なくなってしまったものを意味しています。
あえてこの橋を渡ることの不安感を、危険とわかっていてもその手段を取ることに例えているのです。
主に、法的に反してしまうような手段を自覚的にとることについて使われますが、難しい決断を迫られた時や、リスクを取る必要がある時などにも使われます。
「危ない橋を渡る」の使い方

限定シェイク出てるの?どれどれ、「スイカとんこつコーヒーシェイク」…!?

決めたニャン、オラ、スイカもコーヒーも好きだから限定のやつにするニャン。

猫くん、それたぶん危ない橋を渡る行為だよ。でも、万が一おいしかったら教えて、僕も飲む。
「危ない橋を渡る」の例文(文学作品などの使用例)
- ・・・ロンドンの人間ではなかった。マークの思い違いという可能性もあり得るが、何もあえて危ない橋を渡ることはなかった。ましてや相手が銃を持っているとなれば。 ハマースミスに近づいたと・・・ポール・マイヤーズ(著)/ 田中 昌太郎(訳)『死の変奏曲』
- ・・・いくら婆さんだって養子縁組の手続きはきちんと抜かりなくやることだろう。危ない橋を渡る気はないが、このまま養子の話をボツにしてしまう気もない。養子!そして婆さんの心臓・・・小池 真理子(著)『蠍のいる森』
- ・・・ないでいる古い状況というものが「予防攻撃」を名とする非常にきわどい戦争瀬戸際的危ない橋を渡る政策とつりあう形で、からくも成り立っている、ということになっています。イラクの核・・・板垣 雄三(著)『石の叫びに耳を澄ます』
ウ~ン。いつものか、限定のシェイクか迷っちゃうニャン。